会計学を学ぼう! 決算書テンプレート企業会計原則解説財務会計解説簿記とは電卓左手打ちおすすめ書籍企業会計原則条文


営業活動によるキャッシュフロー



営業活動によるキャッシュフロー(営業キャッシュフロー)は、企業本来の営業活動からどれだけのキャッシュを稼いだのかを示します。


営業キャッシュフローの内容

営業活動によるキャッシュフローの区分は、商品の販売や商品の仕入、従業員等に対する給料の支払いや家賃等の営業経費といった、企業の本業の営業活動によってどれだけキャッシュを稼いだかを示します。

また営業キャッシュフローの区分には、災害による保険金収入、損害賠償金の支払といった投資活動や財務活動には該当しないその他の取引によるキャッシュ・フローも含まれます。



営業キャッシュフローの意味

営業キャッシュフローがプラスの場合

営業活動によるキャッシュフローがプラスになっている会社は、外部からの資金調達に頼ることなく、本業で稼いだキャッシュで新規に投資を行ったり、借入金を返済する能力があると判断できます。 (キャッシュ優良企業)


営業キャッシュフローがマイナスの場合

逆に営業活動によるキャッシュフローがマイナスになっている会社は、事業活動を継続していくために必要な資金を営業活動から稼ぐことができないため、銀行借入で資金を融通したり(財務活動によるキャッシュフローのプラス)、有価証券や土地などを売却して得た資金を融通したり(投資活動によるキャッシュフローのプラス)、または手持ちの資金を減らしつつなんとか資金繰りをつけている状況に過ぎません。

このような状況が長期間継続すると、資金繰りのために有利子負債が年々増加するばかりで、当然、将来の収益にとってプラスになるような新規事業に投資する余裕はありません。

営業キャッシュフローがマイナスの状態が長期間継続してしまっている会社は、営業活動そのものがうまくいっていない証拠であり現状のままであれば会社の存在価値すら危うい状況であるといえます。この場合、営業活動によるキャッシュフローの中身を分析し、事業撤退を含めた抜本的な対策が必要となります。





キャッシュフロー計算書の解説一覧



(C) 2000 会計学を学ぼう!