注解1、重要性の原則の適用について
企業会計は、定められた会計処理の方法に従って正確な計算を行うべきものであるが、企業会計が目的とするところは、企業の財務内容を明らかにし、企業の状況に関する利害関係者の判断を誤らせないようにすることにあるから、重要性の乏しいものについては、本来の厳密な会計処理によらないで他の簡便な方法によることも正規の簿記の原則に従った処理として認められる。
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重要性の原則とは
企業会計は定められた会計処理の方法に従い、できるだけ正確に行われるべきものです。
しかしあまりにもに詳細すぎてしまうと会計データ自体が煩雑となり、重要な会計情報がそうでない会計情報に埋没してしまい、財務諸表の明瞭表示にとって逆に障害となってしまうおそれがあります。
そこで、財務諸表の概観性を高めて財務諸表を明瞭に表示するために、重要性の乏しい取引については簡便な会計処理の採用が認められています。それがこの重要性の原則です。
重要性の原則の二側面
重要性の原則には、重要性の乏しいものについて簡便な処理表示を認めるという側面と、逆に重要性の高いものについては詳細な処理表示を求める原則という側面があります。
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