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支払手形


支払手形

支払手形とは、手形債務者が手形債権者に対して一定期日に一定場所(取引銀行)で手形金額を支払うことを約束した証券のことをいいます。


支払手形による決済

支払手形による決済は、代金の支払いを90日後等のかなり先に設定できるため、資金繰り上かなり有利です。しかし、支払手形を受け取る側にとっては、逆に資金繰り上不利であるばかりでなく、手形不渡りリスク等があるため、通常、大企業でもない限り、相手方が受け取ってくれないがめ、通常の商品の仕入れ代金等を手形決済とすることはできないのが一般的です。


大企業と支払手形

大企業は中小企業等と取引を行なう場合には、手形決済を取引条件と”指定”することが多いです。中小企業側にとっては、名の知れた大企業を得意先に持つということは、自社の商品、製品の品質等の証明にもなり、また、大企業との取引となると通常は取引規模も大きくなることからしぶしぶ手形決済により商品や製品等の売買等を行なうことが多いです。正直、相手の足元を見て取引条件を指定してくるのはずるいと思います。

なお、この場合、手形を受けとった側の会社は、その手形を銀行に持ち込み、一定の割引率により手形を支払期日前に現金化することができます。これを手形割引といいます。


支払手形と買掛金

支払手形を発行し、手形期日に手形金額を支払うことができない場合には手形不渡となります。手形不渡を6ヶ月間で2回行うと銀行取引停止処分となり、会社は事実上の倒産となります。

したがって支払先に対する単なる仕入代金のツケに過ぎない買掛金は、約束どおりに支払いをしないこともできなくはないですが、支払手形は上記のとおり絶対に支払いを行なわなければならず、支払強制力が強いという特徴があります。


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