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売上原価


売上原価

売上原価とは、売上高に対応する商品等の仕入原価又は製造原価をいいます。

ちなみにある費用が売上原価になるか期間費用(販売費一般管理費)になるかは費目によるのではなく売上高との対応関係により直接的な対応関係があるものは全て売上原価とするのが会計原則の考え方からは本来正しいです。

ただし実務上は便宜的に仕入と外注費などとそれらの諸掛(引取費用等)のみを売上原価とすることが一般的です。


輸入販売を行ってる場合における売上原価

輸入販売を行っている場合における売上原価は次の金額の合計となります。

  • 輸入物品の相手方支払額
  • 海外からの輸入運賃(輸入諸掛)
  • 海上保険料等
  • 通関費用等
  • 関税
  • 税関に納付した消費税

また同時に期末棚卸高等の計算に際しても上記の合計額にて計算するため注意が必要です。

ちなみに税関に納付した消費税にいては輸入許可証を保存しておかないとつき消費税の計算上税額控除を受けることができないため要注意です。


売上原価の表示

売上原価は、期首商品棚卸高(期首在庫)に当期商品仕入高をプラスし、そこから期末商品棚卸高(期末在庫)をマイナスする方式で計算します。これを棚卸計算法といいます。


在庫を少なく計上すると売上原価が大きくなり利益が減る

なお、売上原価は上記のように棚卸計算法により計算されるため期末在庫を恣意的に少なく計上することにで売上原価を大きくし、そして税引前当期純利益を少なくするという利益隠しをすることが可能となってます。

期末在庫を500,000円減らしたことで売上原価が500,000円増加してます。

そしてこの売上原価が通常、企業におけるもっとも大きな費用となります。したがって期末在庫の金額は会計監査や税務調査が入った場合に必ずチェックされる項目となります。


期末在庫は税抜?税込?

よくある間違いですが消費税の経理方式で税抜経理を採用している場合には期末在庫は当然ですが消費税抜きの金額で計上します。

逆に税込経理を採用している場合には消費税込みの金額で計上します。税理士事務所職員もこのあたりを厳密に分かっていないことが多いので要注意です。

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