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複式簿記について全てをまとめました



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簿記とは

簿記とは、一定のルールに従って取引を会計帳簿に記録し、その会計帳簿に基づいて決算書を作成することをいいます。

もしかしたらですが、「簿記は仕訳して帳簿記帳するところまで」だと思われている方がいるかもしれませんが、何を隠そう私自身ですが(汗)、実は簿記は決算書を作成するところまでを含みます。

分かりやすい例をあげますと、簿記の起源は大航海時代だと言われていますが、航海中の日々の取引を会計帳簿に記録することだけが簿記ではなく、その記録に基づいて最終的にその航海でいくら儲かったのかという収支を計算するところまでが簿記の役割だということです。

なお簿記には複式簿記単式簿記がありますが一般的に簿記と言ったら100%複式簿記を指します。



複式簿記とは

複式簿記は、「取引の法則性に着目し、取引の原因と結果とを同時に会計帳簿に記録・集計する簿記の手法」をいいます。

これでは初心者の方は何を言っているのかわからないと思いますので噛み砕いて説明しますと次のとおりです。

まず、池に向かって石を投げたら水面が波打ちますよね?このように普通何か行動を起こしたら(池に石を投げる)その行動の結果としてなんらかの結果もたらされます(水面が波打つ)。それが自然の摂理です。

つまり、行動(原因)と結果は必ず対になって存在します。人間心理のような例外もありますが。

複式簿記はこのような行動(原因)と結果とを同時に両面から複式的に会計帳簿に記載する方式をいいます。ちょっと息苦しくなってきたかもしれませんが少し我慢してください。

例えば、

商品を販売したら代金として現金を受け取ります。この場合には商品の販売という行動(原因)により代金を受け取ったという結果がもたらされています。

この場合に複式簿記では商品の販売という「収益の発生」と代金の受け取りという「資産の増加」を同時同額で会計帳簿に記録します。

なお、簿記が対象とする「取引」はお金で換算できるものだけという前提貨幣的評価の公準)があります。したがって企業が「取引」を行ったら必ず原因と結果とが同時に同額で貨幣金額により会計帳簿に記録されていきます。これにより一定期間経過後、帳簿を締めて「損益」に関する勘定科目を集計するだけでその期間の収支計算を行うことができます。これが複式簿記です。画期的だと思いませんか?

複式簿記には次のような利点があります。


  1. 取引を原因と結果の二側面から把握するため財産計算損益計算とを同時に行うことが可能
  2. 取引を網羅的に記録するため複式簿記により作成された会計帳簿を基礎として決算書を作成することが可能


複式簿記による記帳方法

複式簿記による帳簿記帳は仕訳により行います。

仕訳の基礎は日商簿記検定3級で学習しますが、いったん理解してしまえばすごくシンプルで簡単です。しかし簿記は中世の大航海時代を起源とするものですから言い回しなどが古臭く独特です。それさえ慣れてしまえば簡単ですが慣れるまでは少し大変かもしれません。

仕訳についての具体的な内容につきましては下のリンク先のページをご覧ください。仕訳について実際に勉強するには簿記の問題集を利用するのがおすすめです。


複式簿記の仕訳とは
複式簿記の書き方(仕訳のルール)


複式簿記の仕訳具体例

Aさんという方が脱サラして一年発起して起業して魚屋を開業した場合の一連の簿記の取引の仕訳は次のとおりとなります。「資本金」とかいろいろむつかしい単語が並んでいますが今の段階ではただの記号みたいなものですから深く考えないでください。

ちなみに簿記が対象とするのはお金で換算できる取引のみであるため、お金で換算できないものは一切記帳の対象とはなりません。










上の5つの取引は常に左と右の金額が一致しています。これを貸借一致の原則といいます。複式簿記では必ず貸借の金額が一致しなければなりません。



誘導法による利益の計算

複式簿記はお金で換算できる全ての取引を網羅的かつ継続的に会計帳簿に記録していきます。したがって複式簿記により会計帳簿を作成している場合には会計帳簿を集計するだけでおおまかな貸借対照表損益計算書を作成することが可能となります。

ちなみに上記の魚屋さんの具体例の場合の貸借対照表損益計算書は次のようになります。それぞれ勘定科目を財産項目か損益項目かに区分し数字を合計しただけになります。現段階ではあまり深く考えないでください。



このように会計帳簿に基づいて貸借対照表や損益計算書を作成し利益を計算する方法を誘導法といいます。



人類の最も偉大は発明のひとつ

上記のような複式簿記のシステムは人類が大昔に発明したものですが、ドイツの文豪ヨハン・ゲーテは、その著書『ヴィルヘルム・マイスターの遍歴時代』において、複式簿記を人類の最も偉大な発明であると賞賛しています。








簿記一巡の流れ

簿記とは前述のとおり企業の経済取引を仕訳して会計帳簿に記録して財務諸表を作成するまでの一連の作業を指しますが、その簿記一巡の流れは次のようになります。

簿記の一連の流れ



会計ソフトを使用する場合

実務においては会計ソフトに会計取引を入力することにより会計帳簿を作成するのが一般的です。その場合には簿記一巡の流れの作業のいくつかが自動化されます。具体的には仕訳を行うと同時に自動的にAとBが行われます。したがって上記図解の手順が@→C→Dとなります。この場合の試算表の役割は総勘定元帳への転記の正確性を検証ではなく、決算書を作成するための基礎資料へと切り替わります。



複式簿記と企業会計原則との関連

企業会計原則には正規の簿記の原則というものがあり、企業は一定の要件に従った正確な会計帳簿を作成しなければならないと規定されています。複式簿記により作成された会計帳簿は、正規の簿記の原則が要請する網羅性立証性検証可能性の3要件を備えており、正規の簿記の要件を満たしています。



複式簿記と青色申告との関連

複式簿記により作成された会計帳簿は青色申告という税務上の優遇の適用を受けるために必要な会計帳簿の要件を満たします。個人事業者が青色申告の適用を受けて複式簿記により会計帳簿を作成して一定の要件を満たすと所得計算上、65万円の控除が認められるためかなり大きいです。



主要簿と補助簿

個人事業者で会計ソフトを使わず確定申告を行っている方以外はあまり関係ないことですが参考までに。

会計帳簿には主要簿と呼ばれるものと補助簿と呼ばれるものがあります。具体的には上記図解の赤のアンダーラインのあるものが主要簿で青のアンダーラインが補助簿です。補助簿にはこれ以外に売上帳、得意先元帳、仕入先元帳、現金出納帳等も該当します。青色申告の適用を受けるためには主要簿の作成が必須で補助簿の作成は任意です(※)。会計ソフトを使用している場合にはすべて自動作成されますので全く気にする必要はありません。


※青色申告の承認を受けるためには主要簿の作成が必須とされています。ここには総勘定元帳が含まれるとほぼすべての書籍等に記載されています。しかし、Excelのピボット等で各勘定科目ごとの合計額(残高)を集計している場合には総勘定元帳の作成は必須ではないと個人的に考えています。

その理由は、複式簿記の仕組み上、仕訳帳で仕訳するだけでなく各勘定科目ごとの合計額(残高)を総勘定元帳で集計しなければ決算書を作成するための基礎資料となる試算表が作成できないようになっているため、総勘定元帳は仕訳帳と共にその作成が必須な主要簿という扱いになっているに過ぎないからです。したがって総勘定元帳で詳細に取引を分析する必要性が全くないような零細な個人事業者等でExcelで会計帳簿を作成している場合にはExcelのピボットで全く問題ないはずです。調査が入ることもまずないでしょうし、仮に調査が入って指摘を受けたとしても改めて作成すれば済む話です。



簿記の学習について

簿記の学習は専門学校の利用は必須ではありません。しかし短期間で合格するためには専門学校を利用するのが最短です。専門学校にはいろいろありますがおすすめの専門学校は次のとおりです。

  1. 資格の学校TAC
  2. 資格の大原
  3. クレアール簿記アカデミー

これらの学校は全て会計に関する最高峰の試験である公認会計士試験税理士試験においても定評のある学校ばかりです。



目  次



真実性の原則 資本・利益区別の原則



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