真実性の原則とは
真実性の原則は、企業が報告する会計情報(財務諸表)が客観的な取引事実に基づいた真実なものでなければならないことを要請する原則で、粉飾が絶対に許されるものではないことを意味しています。
企業には多くの利害関係者がいて、それぞれの立場で意思決定を行っています。その判断のよりどころとなる財務諸表の会計情報が真実のものでなければ会計自体の存在意義が疑われてしまいます。
したがって真実性の原則は企業会計の究極目標といえ、企業会計原則のその他の原則を総括する最高規範とされています。
なお真実性の原則でいう真実とは、自然科学でいうような絶対的な真実ではなく、後述しますが相対的な真実であるといわれます。
また真実性の原則は、それ自体なにも具体的な会計処理の方法を示しておらず、真実性の原則でいう真実が何なのかという点については何ら指針を与えていません。
しかし一般的には、真実性の原則以外の他の一般原則、損益計算書原則及び貸借対照表原則への準拠を要請することを通じ、それらに準拠して作成された財務諸表の会計情報を真実であるとみなすという意味での真実を真実性の原則は要請していると解釈されます。
相対的真実
企業会計は、記録(過去の記録)と慣習(会計処理の選択容認性)と判断(会計担当者の主観的判断)という、極めて主観性の強い要素に基づき成り立っています。
そのため同一の会計事実であっても、ある企業とまた別のある企業とでは必ずしも同一の会計結果となるとは限りません。
したがって必然的に企業会計における真実とは絶対的な真実とはなりえず、相対的な真実でしかないことになります。
その他の相対的真実といわれる根拠
また、真実性の原則が相対的真実といわれる理由としては上記のような会計計算の限界という理由以外に、会計の技術的な側面と、会計の歴史性の側面からも説明がされます。
会計の技術的な側面
今日の企業会計は人為的に区切られた会計期間を設定し、その会計期間内における損益計算(期間損益計算)を目的としていますが、この期間損益計算においては減価償却費の計算など必然的に予見計算が介入します。
そのため唯一絶対の会計計算を行うことは不可能です。したがって真実性の原則における真実も相対的な真実とならざるをえません。
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